ジャワ更紗のお話
〜ジャワ更紗ってどんな布? 〜
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一口に更紗と言っても、あまりにもその種類は多すぎて、ピンとこない方も多いかと思います。インド更紗、ジャワ更紗、シャム更紗、ぺルシャ更紗、ロシア更紗、ヨーロッパにも更紗として作られているものがありますし、もちろん、私たち日本人にとって一番馴染みの深い木綿を染めた和更紗など、世界中に「更紗」と名のつく布が沢山あります。
更紗の語源は更紗発祥の地、インドはグジャラートの土地の言葉で「最上級」を意味する「sarasso」。16世紀の頃から美しい染物の代名詞として、「さらさ」と呼ばれてきたようです。
更紗には世界各国に多種多様な種類があり、一口に「こういうモノ」とは説明できませんが、ジャワ更紗が他の更紗と決定的に違うのは、「ろうけつ染め」である、という事です。
他国の更紗が、あえてそれにはこだわらず、和更紗のように、その柄で「更紗」と呼ぶようなものもありますが、ジャワ更紗だけは、この「ろうけつ染め」でない限りは、決して「ジャワ更紗」とは呼びません。
「ジャワ更紗」は太陽の輝く南の島、インドネシアのジャワ島の自然がはぐくんだ美しい柄と美しい色で染められたろうけつ染めの布。ジャワにしかない独特の美しさを持った布なのです。
※参考文献
「ジャワ更紗-今に生きる伝統-」(小学館)
伊藤ふさ美・小笠原小枝著
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