ジャワ更紗のお話
〜独自に発展したジャワ更紗〜
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更紗発祥の地は、ご存知、インドです。今も昔も、この国のテキスタイルの美しさに代わりはありませんが、さて、そんなインドで作られた更紗が世界各地に伝わったのはいつの頃だかご存知ですか?
これは16世紀〜17世紀の大航海時代。輸出品として、インドネシア、タイ、日本などのアジアの国々からヨーロッパへと広く伝わったとされています。とにかく、当時はまだ美しく発色する染料が無かった時代ですから、インド更紗の鮮やかな色の美しさと、なんともいえない独特の模様に人々が夢中になったのは言うまでもありません。
日本でも当時オランダあたりの商船が伝えたものでしょうか。その異国情緒あふれる美しい布は、一部の趣味人にとても愛され、茶道具の袋や書画の表具、また、裂帳に貼ってその柄を楽しむ、などなど、日本独特の楽しみの中で大切にされ、やがて、日本独特の和更紗が作られることとなったのです。
ジャワ更紗は、日本とほぼ時を同じくしてインドから伝わったものが、独特の発展を遂げたものであることは間違いありません。が、その過程をはっきりと知ることは難しい。インドや日本の更紗がいわゆる「商品」として歴史の表舞台で発展したのとは異なり、ジャワのそれは、宮廷内や家庭内で、自分や家族が身につけるためだけに発展したため、足跡がほとんど残っていないのです。
いったいいつごろから今のような更紗が作られるようになったのか。更紗を手にしながら、古の、ちょっとした不思議に思いをはせて、みるのも楽しいものです。
※参考文献
「ジャワ更紗-今に生きる伝統-」(小学館)
伊藤ふさ美・小笠原小枝著
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